経済の仕組み・考え方
経済主体
家計・企業・政府
市場とは
モノとモノを交換する場
商品市場
生産者~消費者
労働市場
株式市場
将来性を含めた企業価値の一部分をお金と交換する
証券市場
有価証券を取引する市場
デリバティブ・先物取引 など含まれる
金融市場
金融機関同士がお金を貸し借りする場
金融政策
不況や行き過ぎた好況を人為的に調整する
日本銀行
社会の貨幣量を調節する
物価の安定化、経済の調整を行う
不況時はマネーサプライを増やす
金融緩和政策
好況時はマネーサプライを減らす
金融引き締め政策
用語
デフレ
モノの値段が下がり続け、世の中に貨幣が足りない状況
GDPデフレーター
名目GDP ÷ 実質GDP
上昇はインフレを、下降はデフレを表す
インフレ
世の中に貨幣があふれている状況
物価が上がるため、貨幣の価値が下がる
マネーサプライ
通貨供給量
世の中に出回るおカネの量
市場での価格の決まり方
価格形成
需要供給曲線
生活必需品は急な線になりやすい
嗜好品はなだらかな線になりやすい
生産価格
生産者が売るときの価格
市場価格
市場で実際に決まる価格(長期的には生産価格に一致する傾向)
独占価格
独占している企業が高い利潤を得るために価格操作
競争価格
完全競争市場で決まる価格
寡占価格
少数の企業が協定などで価格を決めてしまう(安定的利潤得られる)
管理価格
プライスリーダーが設定
市場シェアの高い企業が戦略的に設定
統制価格
政策的見地より政府が統制する価格
公共料金などは国会の議決が必要
国民所得
その国の経済規模、生活水準を国際比較する目安となる
かつては GNP(国民総生産)
現在は GNI(国民総所得)に変更された
現在は GDP(国内総生産)
景気循環
好況→後退→不況→回復
コンドラチェフの波
産業の技術革新による
周期が 約50年(長期)
クズネッツの波
建築物の需要による
周期が 約20年
ジュグラーの波
企業の設備投資の需要による
周期が 約10年(中期)
キチンの波
企業の在庫や投資額の変化による
周期が 約40ヶ月(短期)
経済思想
① 重商主義
国の富を増やす必要があり、商業を保護する政策がとられた
後期には工業も
特定の大商人を保護し、経済的独占を許した
交易ルート争奪のため軍事力が強化され、特権的な商事組織が生まれた
② 重農主義
ケネー
①により第一次生産者たる農民の負担が増えたことを批判
著作『経済表』
農業だけが真に生産者である
国は経済に干渉せず、自立的な発展にまかせよとした
③ 自由主義経済
個人の自由を主張する自由主義の台頭にともない、経済活動の自由も説かれた
アダム=スミス
著書『国富論』
労働力こそが国の財の源であるとした
既得権益や癒着などを批判した
市場は『みえざる手』により自律的に調整されるとした
国の干渉を排除すべき
経済学の父、自由主義経済の始祖 と言われている
④ マルクス経済学
マルクス
②のケネーの影響受けた
不変資本は労働者の共有にすべきである
純粋労働者は不変資本所有者に搾取されていると考えた
著書『資本論』
共産主義革命へ発展した
⑤ ケインズ経済学
ケインズ
『国民の所得を増やせば経済は活発化する』という考えに異議
可処分所得の増加が消費を決定するとした
セイの法則(供給はそれ自らの需要を決定する)を否定
『有効需要の原理(需要に応じて供給がきまる)』を発表した
つまり、経済を活発化するには 需要を増やす必要あり とした
流動性選好説
国民所得が増えても、国民は『利子の付かない貨幣(現金)』をもちたがる
所得が増えても、金利を上げないと国民は 貯蓄にまわさない
貨幣需要は国民所得と利子率で決まる
利子率が極端に下がると、所得が増えても、預金するので、市場にはおカネが回らない
↑ 「流動性のわな」
その後の経済理論
経済自体が発展拡大し、さまざまな理論がうまれた
モディリアーニ
ライフサイクル仮説
『一生で 使うおカネと稼ぐおカネは 等しくなる』
マネタリスト
フリードマン
恒常所得仮説
『消費は 現在所得でなく恒常所得できまる』
貨幣発行量は一定にすべき(k%ルール)
リカード・バローの中立命題
公債、税金のいずれも経済には、影響なしか少ない